平岸駅の向かいにあるフレンチと自然派ワインのビストロ「くろね~WINE HOUSE~」オーナーの中嶋さんに経歴や店名の由来、料理やドリンクのこだわっている部分、お店の雰囲気や空間、一人飲みについて聞いてきました。
ラッパーから飲食へ転身
── 簡単な経歴を教えてください
出身は栃木県で、小学校4年生の時に父親の地元の小樽に引っ越してきました。それからずっと小樽に住んでいて、24歳の時に札幌に出てきました。
── 札幌に来たきっかけはありますか?
当時は音楽をやっていて、札幌で活動していたからですね。ヒップホップのラッパーをやってました。
── ラッパーだったんですね
今でも音楽はすごい好きですね、ソウルとかファンクとか。
─ 趣味はありますか?
旅行に行ったり、食べるのが好きです。

── 飲食業界に入った経緯を教えてください
音楽をやってるときに、地元の先輩が会社を立ち上げるので、僕も一緒にやることになって本格的に飲食を始めました。
最初のお店は、今のこのお店とまったく同じ場所です(笑)
それから、カレーやイタリアン、フレンチをやって、最後は狸小路のイタリアン「イオマーレ」で働かせていただいて、現在のお店をやっています。
── 飲食業界のどんなところに惹かれたのでしょうか?
それまでは全く料理しなかったですけど、やってみたら結構楽しくて。今でもそれが続いてるって感じですね。
── 目標にしてきた人はいますか?
すごい料理人が沢山いて、その方々のように作れたらかっこいいなって思っていました。現在のビストロのスタイルで、料理にこだわってやってるのもそう思ったからです。
「くろね~WINE HOUSE~」の由来
── 店名の由来を教えてください
僕はブラックミュージックが好きなので、そこからとっています。
ブラックミュージックを漢字にすると「黒音」で、読み方を「くろね」として名づけました。
ワインハウスは、そのままの意味とエイミーワインハウスというアーティストにかけて名づけています。
── お店の外観のイメージ
外観はわかりやすく「WINE」って書いてあって、ワインを前面に出してる感じですね。
あとは、僕が働いていた当時からほとんど変わってないんです、黄色いドアとか。

シンプルなフレンチと自然派ワイン
── 提供する料理に対するこだわり
フレンチを提供しているんですが、本来のフレンチは、1皿に色々な要素がいっぱいある形なんです。僕は、よりシンプルでわかりやすい料理を意識していて、チーズ以外は全て手作りにこだわっています。

月1でメニューを変えていて、毎日試行錯誤しながらやっていて、ドリンクしかないと思って来る方もいるんですが、料理もこだわってがっちりやっているので、料理も楽しんで欲しいですね。
── オススメのメニューを教えてください
クネルです。
フランスのリヨンの郷土料理で、白身魚、ホタテ、エビ、カニをはんぺんっぽい感じにして、エビのソースと生クリームのソースをかけてオーブンで焼いた料理です。
以前に働いてたフレンチの特別な看板料理だったんですよね。僕も思入れがあって、このお店でも提供しています。

── 提供するドリンクに対するこだわりを教えてください
ワインは、自然派ワイン(ヴァンナチュール)だけを取り扱っていて、ビールなど他のドリンクも扱っています。

一人飲みで楽しめる空間作り
── 店舗の運営で大切にしている部分はなんですか?
接客はすごい大事にしてますね。カウンターだけの小さな店なんで、お客さんとの距離感を大切にしています。

── お客の層を教えてください
一人飲みで来るお客さんが半分ぐらいで、あとは、2人で来るお客さんが多いですね。
ちょっと大人な雰囲気になれば良いなと思っていて、若い方だけではなく、年配のご夫婦とかにも来ていただきたいですね。
── お店の強みはなんですか?
カウンターのお店なので、一人で来て楽しんでも良いし、隣の人と仲良くなって楽しく飲める部分が強みだと思います。

あとは、すすきのや大通に行かなくても、平岸でフレンチやワインを楽しめるといった部分を発信できれば良いかなと思ってます。
── 良いサービスを提供するために工夫している点はなんですか?
「美味しいものを出す」っていう基本的なことはもちろん、一人で来てるお客さんも楽しめるように話振ったり、横のお客さんと繋がるような話をするとか、その辺はすごい気にしながらやっています。
一人飲みで楽しめるような空間を提供できてると思うので、気軽に自分のタイミングで飲みに来てくれたら良いなと思います。


── イベントはやってますか?
ワイン会をやっていて、今後も定期的にやろうかなと思っています。ワインを飲みつつ、オードブルと魚料理、肉料理を出すってイベントですね。
知らない人同士が結構いたんですけど、小さい店なんで、みんなで盛り上がって飲んでましたね。
喜んでもらえるのが嬉しい
── 最も苦労したことを教えてください
オープンの時が最も苦労しました。
あの料理もこの料理も出したいっていう感じでメニューを詰めすぎちゃって、オープンまで時間が間に合わないと思いました。
たまたま知り合いの人と会って、「そんなに沢山やんなくても大丈夫じゃない」「もっと気楽で楽しめる感じでいいんじゃないの?」って言われて、一旦落ち着いて、なんとかオープンすることが出来ました。
── 最も辛かったことを教えてください
毎日楽しんでやっているのであまり無いんですが、あえて言えば、仕込みがちょっと大変ですね(笑)楽しいんですけど。

── 最も嬉しいことを教えてください
料理を食べてもらって、「美味しい」って言ってもらえることや、一人で来ても盛り上がって楽しんで帰ってもらって「今日は楽しかったよ」って言ってもらえるの嬉しいですね。
── 今の仕事を続けるモチベーションはなんですか?
やりたいことやるって感じで、それが一番のモチベーションです。
気軽にふらっと来れてくつろげる空間
── 開店から今までを振り返ってみてどのように感じますか?
あっという間ですね。
本当に好きなことやってるんで、1日1日がすごい早く感じますし、楽しんでやってるのであっという間です。
── 今後の目標やチャレンジしたいことを教えてください
もうちょっと大きなお店ででやりたいなとは思ってます。
キッチンが狭いのでやれることに限界があるんですよね。料理を作るのが好きなんで、もうちょっと大きなところだと、色々な料理に挑戦できるかなと思っています。
── お店を一言でどのように表現しますか?
「家の台所」ですね。
自分の家の台所で、気軽にふらっと来れてくつろげる空間であれば良いかなと思っています。
一人飲みで来ようとしてる方へのメッセージ
── 最後に、一人飲みで来ようとしてる方へメッセージをお願いします
ワインはちょっと敷居が高いと感じるかもしれないですけど、一人で気軽に来れる空間なので、フラッっと来てください!

くろね~WINE HOUSE~
住所 | 北海道札幌市豊平区平岸2条8丁目4-2 |
電話番号 | 011-374-4422 |
営業時間 | 17時〜翌2時 |
定休日 | 火曜日 |