M's仲町の2階にある「真夜中のバル」オーナーの原さんに、経歴やコミュニケーションのコツ、お客さんへの想いについて聞いてきました。
飲食店を始めた理由
── 簡単な経歴を教えてください
東京で働いていて、札幌に戻ってくるのを機に飲食店を始めて、現在に至ります。
── 東京では何をやられてたんですか?
東京では、大手の質屋で仕事をして、ブランド品の鑑定ノウハウを覚えてから、古物商を取得して独立しようと考えていました。
── 札幌に帰ってきた理由なんですか?
30歳の時に親父が倒れて、生きるか死ぬかっていう状況だったので、札幌に戻ってきました。親父も心配でしたが、自分が母親を支えたいという想いがありました。
── 大変だったんですね…。飲食を始めた理由はなんですか?
最初は、昼の仕事をやらおうかなと思ってたんですけど、なかなか希望するような仕事がなくて…。それであれば、自分で始めようかなと思いました。
何をやろうかなと考え時に、若い時にバーで働いてた経験があって、ノウハウはわかっていたので、飲食を選びました。
2014年に「真夜中のバル」を開店
最初は、すすきのでやってました。10年ぐらいですね。
大通の方で良い物件を探していた時に、たまたま今の物件があって、2014年に「真夜中のバル」を開店しました
鶏白湯の餃子と全国各地の日本酒がオススメ
── お店の名前の由来はありますか?
真夜中って響きが良かったのと、漢字とカタカナの組み合わせが良いなって思って決めました。
── 店名入りのロゴデザインもおしゃれですよね
そうですか(笑)ありがとうございます。
デザイン系の学校に行ってたんで、 自分の案を知り合いのデザイナーに依頼して作成して貰いました。
── お店の内装でこだわりはありますか?
コンパクトな部分を活かせるように、シンプルで落ち着ける空間を目指しました。実際にお客さんからは、「家にのように落ち着く」ってよく言われます。
BGMは、お客さんが選んで持って来てくれるんですよね。僕も音楽が好きで、毎年ラインジングサンに行っています。
── オススメのお酒はありますか?
僕は、お酒の中で日本酒が好きなので、こだわってセレクトしています。
全国各地の銘柄を、常時20種類ぐらい置いていて、お客さんのご要望にお答えできるように、様々な味のものを揃えるようにしています。
5~6店舗の酒屋さんと取引をしているので、希少な銘柄も扱えるようになりました。
── オススメの料理はありますか?
僕は、餃子が異常に好きなんで、こだわってやってます。
こだわりは、鶏ガラから鶏白湯スープを作って、それを煮こごりにして餡に練りこんでいます。これが食べた時に、ジューシーな肉汁となって溢れ出します。
── 雑誌の餃子特集の表紙になってましたね
実は、お店を始めた当初は、餃子じゃなくて蕎麦をオススメとしてやっていました。
当時のテレビドラマで、蕎麦とバーを合わせた「SOBAR 」ってお店がよく登場していて、何かいいなって思っちゃって。すごい安易に決めちゃいましたね、そのまま店名も「SOBAR 」にしようかと思ってました(笑)
やっぱり餃子だなって気づくのに、2年かかりました(笑)
一人飲みデビューの方が多い
── 営業方針でこだわりはありますか?
通常営業を毎日無休でやるっていう部分にこだわっています。毎日お店が開いてるという安心感と、いつ来てもやっているというのを提供したいですね。
── お店は2人体制ですか?
僕とスタッフのヨウヘイで運営しています。ヨウヘイには調理をメインに担当してもらっています。
── ヨウヘイさんと一緒に働くようになった経緯を教えてください。
一緒に働いてた時期があって、そのあとは疎遠になってたんですが、狸小路でばったり再会して、一緒に働かないかって誘いました。
付き合いが長くて、知り合ってから10年以上経つので、気を使わないっていうのはありますね。
── どの時間帯が混んでますか?
2次会3次会でのご利用が多いので、9時ぐらいから2時ぐらいまでが混んでますね。早い時間も来てほしいですけどね(笑)
── お客さんの層や男女比などを教えてください。
男女比が半々ぐらいで、新規のお客さんと常連も半々ぐらいです。一人飲みデビューの方がすごい多いですね。
── 他のお店と比べて、女性の割合が大きいですよね
男性が多い時もあるんですけど、均すと男女比が半々ぐらいなので、多いかもしれないですね。
落ち着くよう空間を意識しているので、女性1人で来店しやすいからだと思います。
1年間で1組以上が結婚している
── 店舗を運営するにあたって大切にしてる部分を教えてください
お客さん同士が近いので、できるだけ良い空間が作れるように意識しています。
ちょっと喋ってお客さん同士を繋げたりとか、一人飲みのお客さん来た時に、居心地が良いように話を振ったりとか、そういうところを意識してやっています。
── お客さん同士がすごい盛り上がってますよね
お客さん同士の仲が良くなるんですよね。お店で飲んでくれる時間も長くて、6時間とかいる人もザラです。
── お店の強みは何ですか?
出会いがあるところですね。5年間で7組の男女が結婚しました。
── 1年で1組以上の結婚してますね!
自然に仲良くなって、なんか結婚しましたね。初めて、社会貢献ができてるかなって思ってます(笑)
もしかしたら、報告しないで結婚してるお客さんもいるかもしれないです。お付き合いだけで終わってる方はもっと多いですね。
異性に関わらず、同性でもお客さん同士で友達になって、一緒に飲みに来るって事もありますね。それはすごい良いなって思います。
コミュニケーション能力が向上する
── 男性のお客さんが原さんに相談していることが多いですよね
「喋るのが苦手」っていう方も結構いて、相談されることが多いです。年齢的に上なんで相談しやすいってのもあると思います。
そういう人を何とかしてやりたいって思ってます。会話とか出会いを求めてる思うので、あんまり喋れてないなって思ったら、話しを振ったりしますね。
相談してくれた結果、彼女が出来たお客さんもいますし、 1年ぐらいで女性とすごい喋れるようになったお客さんもいます。
── 女性に対するコミュニケーション能力が上がってますね
コツはどんどん行けっていう感じですね、場数です(笑)
お店に来るようになると、お客さん同士で自然と喋るようになるんで、そういった部分も良い方向にいってるのかなと思います。
幸せになってくれると嬉しい
── 今までで最も苦労したことはなんですか?
オープンの時は、一人で営業していたんで、その時が一番苦労したかもしれないですね。ありがたいことに、バイトしたいというお客さんが多くて、週末だけお願いする形を取っていました。
あとは、最初は立ち飲みで、簡易的に椅子を2つだけ置いてたんですが、その椅子の取り合いみたくなっちゃって(笑)急遽、カウンターに椅子を設置しました。
── いつも混んでますよね
狭いから混んでるように見えるマジックですよ(笑)
色々と試行錯誤しているうちに、来てくれたお客さんが、徐々にリピーターになって、常連になっていったって感じですね。
── 嬉しかったことや楽しかったことはなんですか?
毎日、色々な人と話せて、刺激になるし励みにもなりますね。特に、若い人たちは幸せになってる人が多いんで、嬉しいなと思います。
── 今後チャレンジしたいことはありますか
一緒にやってくれる人がいれば、もう1店舗やりたいですね。
── お店を一言で表すなら何ですか?
「大人の社交場」や「出会いの場」ですね。
一人飲みで来ようとしてる方へのメッセージ
── 最後に、一人飲みで来ようとしてる方へメッセージをお願いします。
1度来てくれれば、2回目から常連みたいなもので、敷居が低いお店です(笑)
一人飲みデビューの方もすごい多いので、気軽に来てください!
真夜中のバル
住所 | 北海道札幌市中央区南4条西1-6-2 Ms仲町 2F |
電話番号 | 090-7640-4000 |
営業時間 | 18:00~翌3時 |
定休日 | 12月31日、1月1日、1月2日以外無休 |